「ニッポン放送がライブドアに敵対的買収をかける」というのは?

供託金が5億円と低かったのは予想外だったが、それ以外は概ねシナリオどおり。不思議なのは、当然考えられるだろう次のような策が、どのようなメディアにも取り上げられないことだ。(これも前から言っているんですがね…。)即ち:

「ニッポン放送がライブドアに敵対的買収をかける。」(パックマンディフェンス)

資金源は、フジテレビに対する第三者割り当てか、フジテレビ株、ポニーキャニオン株の売却益。後者の場合、全部売る必要はなく、とりあえずライブドアの25%を取得するに足るだけの額を売ればよい。要は、ライブドアがフジに対してやるといっていることのまったく逆です。

なぜこれがメディアに取り上げられないのか?きっと実行できない理由があるのだと思うが、誰か説明してくれませんかね?

追記:(3/15 6:13am)そうか、株を買ったのはライブドア・パートナーズという非上場会社だから買えないんですね。納得。

6/12終値での時価総額
フジテレビ 596,374百万円
ニッポン放送 234,520百万円
ライブドア 226,224百万円

ニッポン放送のフジテレビ株保有分=134,184百万円(22.5%)
今回のライブドアのニッポン放送株取得=約85,000百万円(42.23%)

ニッポン放送営業利益 4,614百万円
ポニキャニ営業利益 3,612百万円
フジテレビ営業利益 44,065百万円

う〜ん、ニッポン放送って基本的にはポニーキャニオンなんだな。
ポニーキャニオンを正当な価格でフジに売却するとなると、キャッシュがものすごくニッポン放送に残ることになるから、多分やらないのではないかな?おそらくは、フジを引き受け手とする単なる増資でフジの子会社化すると同時にニッポン放送の持分を引き下げるという方策だろう。ちなみに、PCはフジサンケイグループの4社が株主。資本金は約12億円。筆頭株主は56%出資のニッポン放送、2位はフジで27%、3位が16%の産業経済新聞社、残りをフジの子会社が所有している。単なる増資だと、LDは直接の株主ではないので異議申し立ては困難と思われる。

株式の比率でいうと、134,184百万円*0.4223=56,666百万円だから、もしもLDがフジの株をほしかったとすると、直接買ったほうが安くついたはず。

利益の面から見ると、ニッポン放送のフジテレビの持分比率営業利益は44,065*0.225=12,750百万円で、さらにそのうち42.23%がLDのものとすると、5,384百万。だいぶダブるはずだが、ニッポン放送の分と足すと、7,332百万か。これを850,000百万で買ったと。

得なのか損なのか、よくわかりませんな。


関連記事:
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http://cozymax.peko.tv/blog/news/horiemon050308.html


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「「ニッポン放送がライブドアに敵対的買収をかける」というのは?」への0件のフィードバック

  1. ★ニッポン放送のことだけど
    今朝、ニッポン放送の亀渕社長が、子会社のポニーキャニオンをフジテレビに売却する考えを明らかにしましたね。
    ライブドアの傘下に入ったら「ポニーキャニオンの価値がなくなってしまう」というのが理由。

    この件、果たして社員もそう思っていると思いますか? ハッ…

  2. 徒然手帳・覚書
    ニッポン放送 対抗策
     毎日世間をにぎわしているニッポン放送をめぐる報道ですが、今日、新しい経済用語を学びました。いずれも専門用語だそうです。

       
    ◆敵対的M&Aの予防策
    1.ポイズンピル(Poison Pill)
    →敵対的買収が仕掛けられた場合に時価より安い…

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