NHK News Web から、こういう記事が流れてきた。
曰く
「国家に大量の個人情報の収集をやめさせよう」と訴えました。
怪しいと思ったので、原本にあたってみた。原本はこちら。
Alternative Christmas Message: Alternative Christmas Message 2013 on 4oD at Channel4.com
思った通り、言っていなかった。彼が言っているのは、
大規模監視社会を終わらせよう。
だ。そして、その過程でプライバイシーについても語っている。
英国のジョージ・オーウェルはそうした監視社会の危険性を訴えましたが、そこで描かれているテレビやマイクなどの手段は、我々が直面しているものに比べたら如何程のものでもありません。
私たちは、どこに行こうとも追いかけてくるセンサーをポケットの中に持っているのです。
これが普通の人のプライバシーに対して持つ影響を考えてみてください。
今日生まれる子供たちは、プライバシーの概念を全く持たずに育つことになるのです。
彼らは「彼らだけの大切な瞬間[1]を持つということ〜録画されること無く、考えを分析されることなく〜」ということの意味を知ることは無いのです。
これは大きな問題です。
なぜなら、プライバシーは重要だからです。
プライバシーは、わたしたちが誰なのか、どのような人になりたいかを決めることを許してくれるものだからです。
そしてこう、訴えかける。
共に手を取り合い、大規模監視社会を終わらせましょう。
これ、「個人情報収集」じゃ意味が通じないでしょう。しかも、その場合の「個人情報」って何だ?個人情報保護法(2003)でいうところの個人情報?一般の人の考える個人情報?いずれにせよ、かなりずれているのではないか?
何か、「監視社会」という表現を避ける裏事情があるのか、とっても知りたいと思ったひとつのニュースであった。
[1] 原文は、Private Moment。プライベートな瞬間と訳すと、日本語では意味が通じなくなるので、意味を取ってこうした。
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